Q1
岩手県雫石町で、ホームスパンに取り組む「旅する羊」こと猪又裕也さん。
「工房からの風」に、どのような作品を出品されますか?
A1
手紡ぎ手織りの毛織物・ホームスパンのマフラーを中心に出品いたします。
足踏み式の紡毛機で糸を紡ぎ、はた織機で手織りする伝統の製法で、一手一手ていねいに制作しております。
手しごとならではの、空気をふんわり孕んだ、軽くて温かい風合いをお楽しみいただけたら幸いです。
Q2
工房の中で、特に大切にしている場所、あるいは部分、印象的な場所、空間、または、道具の写真を1カット撮ってください。
そして、その説明をお願いします。
A2
自宅工房にて使用しているはた織機です。
ホームスパンの技術を1から教えて下さった盛岡の中村工房さんから授かりました。
先代の代表・中村博行さんに直筆のメッセージを頂きました。
岩手への移住を控えた2017年の暮れに突然訪問して以来、
文字通り家族の様に受け入れ接して下さり、惜しげもなく技術指導してくださいました。
そのおかげで今の私があり、感謝してもしきれません。
ホームスパンという文化を一人でも多くの方に伝え、次代に継承することが恩返しと考え、活動しています。
創作の要であり、いつも初心でいさせてくれる、かけがえのない恩師であり大切なパートナーです。
Q3
自作以外で、大切にされている、あるいは、愛用されている工藝品をひとつ教えてください。
A3
富山県の桂樹舎(けいじゅしゃ)さんの八尾越中和紙の名刺用紙です。
旅する羊立ち上げ当初から名刺に使用させて頂いております。
柔らかな肌触りと豊かな厚みが特徴の和紙で、
東京の真映社さんに版を制作頂き、自宅で活版印刷をして名刺を制作しています。
和紙と活版印刷により凹凸のある楽しい感触が生まれ、ご挨拶の機会から話題を提供してくれております。
宮沢賢治の生前唯一の童話集『注文の多い料理店』が発刊され、
同氏が名付けた社名を今も守り続け、全国の工藝品を扱う盛岡の「光原社」さんにていつも購入し、愛用させて頂いております。
熱い想いを抱いて、千葉県船橋市から岩手県雫石町へ移り住み、ホームスパンというものづくりと、旅行業を両輪として活動を始めた猪又さん。
そのお仕事は、20回展特設ページでお読みいただけます。
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旅する羊さんのブースは、おりひめ神社の鳥居のほとり。
ホームスパンのあたたかな布がはためくブースが現れますね。
作家ページはこちらになります。
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